みなさんは「遠視」と聞くとどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
「遠くが普通の人よりよく見える!」
「老眼みたいに近くが見えにくい?」
意外によく分かっていない方も多いはず。
というわけで今回は「遠視」のおはなしです。
まずは仕組みと原因から
前回の近視の内容と重なる部分も多いので簡単に行きましょう。
→第2回 近視のおはなし
遠視は近視と逆で・・・
目に入った光が網膜に届くまでに焦点を結ぶことができない状態です。
原因も近視とちょうど逆で、
「目の中のレンズの力が弱すぎる場合」
「目の奥行きが短い場合」
小さなお子さんに遠視が多いのは主に目の奥行きの方が原因。
まだ目の大きさが育ちきっていないからですね。
じゃあなんで遠くが見えるの?
レンズの力が弱くてピントが合わないはずなのに
むしろ軽度の遠視の人は2.0以上の視力があったりします。
第1回でお話したように目の中のレンズ(水晶体)は
→第1回 ものが見えるしくみ
周囲の毛様体の力で、光を曲げる力を強くすることができます。
つまり、ちょっと頑張れば遠くもはっきり見えるんです。
とは言ってもそれは軽度の遠視の場合です。
強度の遠視の場合は目が限界まで頑張っても
近くも遠くもピントが合わせることができないこともありますし、
遠視の強さによっては「遠くは見えるけど近くが見づらい」なんてことも。
そのせいで老眼と混同されてしまうこともしばしば。
では遠視と老眼の違いは・・・また老眼のお話のときに説明しますね。
遠視の人は目が疲れやすい
遠くを見る時に頑張る必要があるということは
近くを見る時はもっと頑張らなければいけないということ。
つまり、どこを見る時も頑張らなければいけないので
遠視の人はとても目が疲れやすいのです。
普段から目に負担をかけ続けると
視力低下はもちろん、肩こりや頭痛の原因にもなります。
「自分は遠くがはっきり見えてるから大丈夫!」という方も
近くを見る時気付かないうちに目に負担をかけているかも・・・
気になる方は眼科さんや眼鏡屋さんに一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?